契約書の書式例、雛形、テンプレートなど契約についての様々な情報を教えます

2009年11月

契約とは

世の中では「契約」という言葉をあまたで耳にします。

契約という言葉は知っていても、正確にその言葉を理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。

今日は「契約」とは何か、具体例を挙げながら説明していきたいと思います。

たとえばAが自己所有の土地をBに1000万円で売りたいと考え、その旨の意思表示をしたとします。

Bが考えた結果、「買う」という意思表示をしました。

上記のようにAB間の「売ります」「買います」という相反する方向からの意思表示の合致によって成立するのが契約です。

簡単な事ですよね。

そして契約が成立するとAは目的物である土地をBに引渡し、さらに所有権を移転するという債務を負うことになり、逆にBは1000万円の土地購入代金をAに支払うという債務を負うことになります。

これを別の視点で見てみると

AはBに対して1000万円支払って下さいと主張する事が出来る、1000万円の代金債権を取得する一方でBはAに土地を引き渡してください、そして所有権を移転してくださいと主張できる債権を取得する事を意味します。

つまり、契約というのは、対立する当事者の意思表示の合致によって、債権・債務を発生させるものをいうのです。

そして契約が債権の発生原因となっていることがわかりますよね。

もう一度復習しましょう。

①契約というのは、対立する当事者の意思表示の合致によって、債権・債務を発生させるもの
②契約は債権の発生原因となっている。


上記2点はポイントとしてしっかりと把握しておきましょう

債権契約と物権契約を理解しよう

相対立する意思表示にの合致によって契約が成立する事は先にも述べましたが、相対立する意思表示の合致によって成立するものでありながら、当事者間に債権・債務を発生させない契約もあることを覚えておきましょう。

たとえば、「抵当権設定契約」などがそれに当たります。

その前に補足ですが、物権にはものを使用・収益する権利と価値を支配する権利に分かれますが、抵当権とはその中の価値権を支配する権利です。簡単に説明すると抵当権で価値権を金融業者に担保として差し出しても、まだ物を使用・収益する権利は残されている事から、たとえば土地を抵当にいれたとしてもそのまま土地を使い続ける事ができるのです。

そして抵当権を設定した場合、例えば金融機関のAがBに対して1000万円を融資するにあたり、B所有の土地に抵当権を設定しようと考える場合に、Aが抵当権の設定を申し入れ、Bがこれを承諾することによって契約は成立しますが、その契約の効果としてBが抵当権設定の義務を負い、この義務を履行(実行する)ことによって抵当権がAに発生するなどという、まわりくどい方法をとらずに合意があれば直ちに抵当権の発生という物権的効果を生ずるものです。

このような契約は一般に物権契約と呼ばれ、抵当権の設定の他、地上権の設定、永小作権の設定などにその例を見ることが出来ます。

念のため物権契約の概念を頭に入れておいて下さい。

このような物権契約ではなく、合意によって債権・債務を発生させ、債務の履行によって債権者は満足し、契約は目的を達成してめでたく終了するという債権契約についてこのウェブサイトでは紹介していきますので、物権契約については一応、そういうものあるというぐらいで覚えておきましょう。

よって別項にて契約という場合には債権契約のことであると思ってください。

契約自由の原則について理解するその①

契約自由の原則は、契約を結ぶか否かの自由(締結の自由)、誰と契約するかの自由(相手方選択の自由)、契約の内容をどうするかの自由(内容決定の自由)および契約を文書にするか、するとした場合にどのような内容にするのかの自由(方式の自由)などから構成されますが、簡単に言えば、誰とどのような契約を結ぼうと本人に自由にまかせましょうということです。

そう考えると難しくないですよね?


契約自由の原則について理解する~その②

契約自由の原則の下、経済における自由競争が激化し、必然的に勝ち組と負け組に分かれるようになります。

そして前者はより多くの富を蓄積し更に巨大化し、大きな設備力を必要とする事業は強者の手に委ねられる事になります。



契約自由の原則について理解する~その③

契約自由の原則について理解する~その②で述べた例以外にも不動産の供給難から生ずる借地・借家における貸主・借主間の力の大きな格差、さらには不況時における使用者と被用者との間の力の格差からわかるように、経済的強者と経済的弱者との間の取引には契約自由の原則はまったく形骸化し、当事者の自由のみに任せた場合には前者が更に強く、自由になり、後者は不自由を強いられるようになるのです。

このような不都合、つまり経済的弱者を保護し、経済的強者と対等な立場で自由な取引を行えるようにするため、借地借家法、農地法、労働基準法などの法律があり、国が全面的に弱者の救済をしているのが現実なのです。

契約と信義則の関係を理解しよう

社会生活はそこに住むお互いの信頼関係に基づいて成り立っていることはわかりますよね。

簡単というと「常識」って言えばわかりやすいでしょうか。

そのような信頼関係に基づいて成立している社会では各人は相手方の信頼を裏切らないように行動しなければならないという原則を一般的に信義則といい、民法では1条2項において、「権利の行使及び義務の履行は信義に従い誠実に行われなければならない」という表現でこれを規定してます。

契約と信義則の関係~契約締結上の過失

契約締結上の過失といってもピンとこないのが普通でしょう。

何ソレ?って当然思いますよね。具体例を挙げながら解説を加えていきますので、ちょっと辛抱してください。

たとえばA所有の建物をBが買うということで売買契約を締結したところ、契約前日にその建物が火事で消失したと言う場合を考えてみましょう。


契約と信義則の関係を理解しよう~事情変更の原則

すべての契約は、暗黙のうちに、「その契約が締結された時の事情がそのまま存続するかぎりにおいてのみ効力を有する」という約款を含んであるから、その事情が変更したときは契約はもはや拘束力をもたないという原則を、事情変更の原則いいます。

契約締結後にその基礎となった事情が当事者の予期しない変更の為に、当初の契約内容に当事者を拘束することが極めて過酷となった場合に、契約の解除または改定が認められるという法理として機能します。



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