契約と信義則の関係~契約締結上の過失
契約締結上の過失といってもピンとこないのが普通でしょう。
何ソレ?って当然思いますよね。具体例を挙げながら解説を加えていきますので、ちょっと辛抱してください。
たとえばA所有の建物をBが買うということで売買契約を締結したところ、契約前日にその建物が火事で消失したと言う場合を考えてみましょう。
このケースでは目的物(建物)が契約成立時には存在しないのですから、原始的不能で、契約の効力は認められないはずです。
※原始的不能の意味ですが契約は成立したが、契約成立時に、すでに給付の実現が不可能であるという意味ですので理解しておきましょう。
そのように理解したとすると、Bがこの建物を検分するために往復した交通費、その他の費用などをAに請求することはできないことになります。
言葉を変えると原始的不能で契約の効力がみとめられないという考えを徹底させると契約が成立しえない以上、何も請求できないということになります。
しかし、この考えを徹底させると不都合が生じる場合があるのです。
例えばAの過失で建物が焼失してしまった場合など良い例です。
自分の不注意で建物がなくなり、契約できなくなったのに、何も責任を負わなくて良いなんて何か不公平ですよね。
この不都合を解消する為に信義則の考えを使うのです。
つまり、当事者が契約締結に向けて誠実な接触関係に入ったのですから、契約締結の場合に準じた信義則上の責任を負うべきだと考えるのです。
判例には、分譲マンションの購入に際して購入希望者のBが、歯科医院を営むとの理由でレイアウトを変更させ、また電気容量を問い合わせたことから、売主A は、Bの意向を確かめずに電気容量変更契約をし、受水槽を変電室に変更したが、結局、Bが購入を断ったという事案において、「取引を開始し、契約準備段階に入ったものは、一般市民間における関係とは異なり、信義則の支配する緊密な関係にたつのであるから、のちに契約が締結されたか否かを問わず、相互に相手方の人格、財産を害しない信義則上の注意義務を負うものというべきで、これに違反して相手方が損害をおよぼしたときは、契約締結に至らない場合でも、当該契約の実現を目的とする右準備行為当事者間にすでに生じている契約類似の信頼関係に基づく信義則上の責任として、相手方が該契約が有効に成立するものと信じたことによって被った損害(いわゆる信頼利益)の損害賠償を認めるのが相当である」とした原審の判断を認めたものがある。
これは契約締結上の過失なるものを認める判例です。
以上より契約締結上の過失なる概念が信義則と密接に関係していることがわかります。
何ソレ?って当然思いますよね。具体例を挙げながら解説を加えていきますので、ちょっと辛抱してください。
たとえばA所有の建物をBが買うということで売買契約を締結したところ、契約前日にその建物が火事で消失したと言う場合を考えてみましょう。
このケースでは目的物(建物)が契約成立時には存在しないのですから、原始的不能で、契約の効力は認められないはずです。
※原始的不能の意味ですが契約は成立したが、契約成立時に、すでに給付の実現が不可能であるという意味ですので理解しておきましょう。
そのように理解したとすると、Bがこの建物を検分するために往復した交通費、その他の費用などをAに請求することはできないことになります。
言葉を変えると原始的不能で契約の効力がみとめられないという考えを徹底させると契約が成立しえない以上、何も請求できないということになります。
しかし、この考えを徹底させると不都合が生じる場合があるのです。
例えばAの過失で建物が焼失してしまった場合など良い例です。
自分の不注意で建物がなくなり、契約できなくなったのに、何も責任を負わなくて良いなんて何か不公平ですよね。
この不都合を解消する為に信義則の考えを使うのです。
つまり、当事者が契約締結に向けて誠実な接触関係に入ったのですから、契約締結の場合に準じた信義則上の責任を負うべきだと考えるのです。
判例には、分譲マンションの購入に際して購入希望者のBが、歯科医院を営むとの理由でレイアウトを変更させ、また電気容量を問い合わせたことから、売主A は、Bの意向を確かめずに電気容量変更契約をし、受水槽を変電室に変更したが、結局、Bが購入を断ったという事案において、「取引を開始し、契約準備段階に入ったものは、一般市民間における関係とは異なり、信義則の支配する緊密な関係にたつのであるから、のちに契約が締結されたか否かを問わず、相互に相手方の人格、財産を害しない信義則上の注意義務を負うものというべきで、これに違反して相手方が損害をおよぼしたときは、契約締結に至らない場合でも、当該契約の実現を目的とする右準備行為当事者間にすでに生じている契約類似の信頼関係に基づく信義則上の責任として、相手方が該契約が有効に成立するものと信じたことによって被った損害(いわゆる信頼利益)の損害賠償を認めるのが相当である」とした原審の判断を認めたものがある。
これは契約締結上の過失なるものを認める判例です。
以上より契約締結上の過失なる概念が信義則と密接に関係していることがわかります。